地元の木を使って森を元気に!

「木をつかうことは環境破壊につながる」と思っている方は少なくありません。
しかし、地元の木をつかうことは地元の山を元気にするだけでなく、地球温暖化防止にもつながります。

地域産材をつかうことは、地元の森を元気にする

日本の森林は手入れが行き届かず、荒廃が進んでいます。
「荒廃」というと、はげ山のような状態を想像する方もいると思いますが、ここでいう「森林の荒廃」とは、手入れがされなくなった山に木々が鬱蒼と茂り、地面まで日光が届かず草が生えなくなった状態をいいます。

なぜ、地面がむき出しだと困るのでしょうか。それは、表土が流れてしまって地すべりや崖崩れなどの災害のもとになるからです。 山自体の保水力も減り、下流の洪水の原因にもつながります。
地面に植物が少なくなることで、山の生物の多様性も失われていきます。 そのことで山の動物の食料が減り、生育中の木々や畑などを荒らす鳥獣害にもつながってしまいます。

山が荒廃するのは、木々を手入れする役割をもつ林業が低迷しているからです。
わたしたちが地域の木を生活の中でもっと使うようになれば、地域の林業が活性化し、森林が手入れされて元気になることにつながります。

森が元気になると、地球温暖化防止につながる

上述のように、林業には地元の森を元気にする役割がありますが、森が元気になると地球温暖化防止につながります。
森林の木々は、大気中のCO2を吸収し炭素として固定します。
そして木造住宅や木製品になっても、炭素は長期にわたって木の中に蓄えられたままです。
つまり、木は温室効果ガスであるCO2を大気中から減らし、それを固定して大気中に放出しないようにするという、地球温暖化防止の役目を果たしています。

しかし、成長中の木の年間炭素固定料は上昇していきますが、ある樹齢以上になると減少し、老齢になると0に近くなります。
大切なのは、老齢になる前の成熟期に木を伐採して活用し、植林をして新たに木を育てていくこと。
この循環により大気中のCO2の森林への吸収・固定が継続され、地球温暖化防止につながるのです。

以上のようなことに加え、木材は加工時にかかるエネルギーも他の工業製品に比べて少なく、また、地域材をつかえば輸送時にかかるエネルギーも少なくてすみます。
みなさん、地元の山だけでなく人々や暮らし・環境を守ることにもつながる地元の木をつかってみませんか?

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